伝統的工芸品月間2026は11月!KOUGEI EXPO in KANAGAWAの日程と入場無料の中身、新指定で247品目に増加

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11月は、経済産業省が定めた「伝統的工芸品月間」です。2026年度は、その中心となる全国大会「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」が横浜で開かれます。10月22日には新しく3品目が伝統的工芸品に指定され、国の指定は247品目になりました。ここでは月間の成り立ちと大会の日程、新しい指定、会場の展示や体験を紹介します。2026年10月時点の情報です。

目次

伝統的工芸品月間とはどんな月間?

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最初に、伝統的工芸品月間がいつから続いているのか、2026年度の全国大会がいつどこで開かれるのかを見ていきます。

1984年度から続く11月の月間

政府広報オンラインの「伝統的工芸品月間」のページによると、経済産業省は伝統的工芸品に対する国民の理解とその一層の普及を目指し、昭和59年度(1984年度)から11月を「伝統的工芸品月間」と定めています。期間は11月1日から11月30日までの1か月で、この間に伝統的工芸品の普及推進事業が行われます。その中心となる催しが、毎年開かれる「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」です。

全国大会は、毎年開催地を変えながら全国各地で開かれてきました。特設サイトの「開催概要」によると、2026年度(令和8年度)の大会は第43回にあたり、神奈川県では初めての開催になります。2026年度の大会の名前は「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」です。政府広報オンラインのページからも、この特設サイトへのリンクが張られています。

神奈川県の「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」のページには、これまでの発表が日付順に並んでいます。開催地が神奈川県に決まったと発表されたのは2024年12月25日で、2025年8月19日には開催概要やキャッチコピーなどが決まりました。2026年7月15日からは協賛する企業や団体、個人の募集が始まり、7月28日には特設サイトが開設されています。

大会のキャッチコピーは「つくる人に、物語がある。つかう人に、物語が生まれる。」です。職人の技術と想いが詰まった歴史を知って使うと、ご飯を食べたり服を着たりする何気ない行為がいつもと違って思える、という考え方が県のページで説明されています。伝統的工芸品を大事にしすぎる一生モノではなく、人々の暮らしの中へ浸透させて未来へつなげていくことが、特設サイトに書かれた大会のねらいです。

ロゴマークは、山からの恵みが海につながり、つくる人の物語となってつかう人に伝わっていく様子を形にしたものです。葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」から着想を得て、その絵の持つエネルギーやパッションも加えたデザインだと県のページは紹介しています。

主催は、経済産業省、伝統的工芸品月間推進会議、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会、日本伝統工芸士会、神奈川県伝統的工芸品月間推進協議会の5団体です。

記念式典と横浜での3日間

県のページによると、2026年度の大会は2つの会場に分かれています。先に開かれるのは11月6日(金)の記念式典で、時間は13時30分から16時30分、会場は小田原市本町1丁目の小田原三の丸ホールです。記念式典は関係者のみで行われるため、一般の人は参加できません。政府広報オンラインでは、この日に伝統的工芸品産業功労者等表彰や伝統工芸士大会などが開かれると紹介されています。

一般の人が足を運べるのは、11月7日(土)から9日(月)までのメインイベントです。会場は横浜市西区みなとみらい1丁目のパシフィコ横浜で、時間は10時から17時まで、最終日の9日だけは16時に終わります。入場は無料で、全国の伝統的工芸品の展示や販売、実演などが行われます。3日間のうち2日が土曜日と日曜日にあたるため、週末に出かけやすい日程です。県の記者発表資料でも、メインイベントの時間は午前10時から午後5時まで(9日は午後4時まで)と案内されています。

開催概要のページでは、会場までのアクセスと会場マップは準備が整い次第公開される予定になっています。特設サイトの「お知らせ」によると、会場で参加できるワークショップの申込受付は10月24日(土)の正午に始まりました。申し込みは先着順で、人気のある体験は早めに埋まることもあります。X(旧Twitter)では、出遅れて一番気になっていた体験が埋まっていたという来場予定の人の投稿も見られました。

大会に先立って、神奈川県内の産地ではプレイベントも開かれてきました。6月26日から28日には「鎌倉彫ふれあい展」が開かれ、職人による制作実演や作品展示、鎌倉彫の制作体験が行われています。10月10日と11日には「小田原・箱根『木・技・匠』の祭典」があり、2026「木工-1グランプリ」の受賞作品の展示や販売、ワークショップが用意されました。

月間の期間は11月30日まで続き、大会が終わったあとも関連の催しが予定されています。産地を巡る日帰りツアーは11月下旬から12月にかけて組まれていて、その中身は後半の見出しで紹介します。会期と会場の数字だけでなく、どの日にどこへ行けば何があるのかを先に知っておくと、横浜での3日間を回りやすくなるはずです。

伝統的工芸品は247品目に増えた

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月間を前にした10月22日、国の伝統的工芸品に新しい品目が加わりました。新しく指定された3品目と、神奈川県の指定品目が4つになった流れを見ていきます。

10月22日に3品目を新しく指定

経済産業省のニュースリリース「『箱根小田原からくり細工』、『京竹工芸』及び『京七宝』を伝統的工芸品として新たに指定しました」によると、経済産業大臣は2026年10月22日、伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)に定める伝統的工芸品として3品目を新しく指定しました。神奈川県の「箱根小田原からくり細工」と、京都府の「京竹工芸」「京七宝」です。この指定で、国の伝統的工芸品は247品目になりました。

3品目は、8月24日に開かれた産業構造審議会の伝統的工芸品指定小委員会で審議され、新しい指定が了承されています。そのうえで10月22日に官報で告示され、経済産業大臣が指定する品目になりました。指定を受けると「伝統的工芸品」の名称を使えるようになります。産地組合などが振興計画を策定して認定を受ければ、後継者の育成や需要の開拓といった取り組みに、伝統的工芸品産業支援補助金の支援を受けることも可能です。

京竹工芸は、室町時代以降に茶道や華道の広がりとともに竹の籠や花入れが作られてきた工芸品で、26社、127名の従事者がいます。京七宝は、金属の器の表面にガラス質の釉薬を高温で焼きつけて飾る工芸品です。明治になってドイツ人のワグネルが釉薬を改良し、その釉薬を使った並河靖之の有線七宝が世界で賞賛されました。14社、44名の従事者がいます。

同じ日には、すでに指定されている4品目の指定内容も変わりました。京人形には「屏風」などの小道具が加わり、九谷焼は絵付けを施さない白磁や青磁のような素地も対象になっています。加賀友禅は、ぼかしなど防染が必要な場合に伏せのりを使えるようになりました。宮古上布は「かすり織物」に限る決まりが外れ、無地や縞、格子柄の製品も対象になっています。

伝統的工芸品産業振興協会の「伝統的工芸品指定品目・指定順」には、指定された順に番号が振られています。新しい3品目は245番の箱根小田原からくり細工、246番の京竹工芸、247番の京七宝です。

伝統的工芸品に指定されるには、伝産法第2条にある5つの要件をすべて満たす必要があります。要件のくわしい中身は「伝統的工芸品の5つの指定要件」で紹介しています。

箱根小田原からくり細工とは

新しく指定された3品目のうち、神奈川県の品目が箱根小田原からくり細工です。経済産業省の「新規指定品目及び指定内容の変更品目の概要」によると、箱根小田原地方のからくり細工は、小物入れにからくりを組み込んだ指物細工として生まれました。秘密箱をはじめとする各種のからくり箱、組木、貯金箱、たばこ入れなど、さまざまな小物入れとして使われてきた工芸品です。からくりを楽しむ商品やお土産としても親しまれ、現在は12事業者、31名の従事者が技術や技法を受け継いでいます。

神奈川県の記者発表資料「『箱根小田原からくり細工』が伝統的工芸品に新たに指定されました!」は、その歴史にもふれています。江戸時代末期、箱根湯本の指物職人・大川隆五郎が考案した秘密箱は、複雑な仕掛けによって正しい手順でしか開かず、貴重品を守る金庫として使われてきました。現在は伝統を受け継ぎながら、作家や職人の自由な発想で作られる「からくり箱」として、世界中に多くのファンを持つ工芸品になっています。

主な製造地は、小田原市、茅ヶ崎市、南足柄市、箱根町の4市町です。

この指定で、神奈川県の伝統的工芸品は鎌倉彫、箱根寄木細工、小田原漆器と合わせて4品目になりました。経済産業省の「伝統的工芸品指定品目一覧(都道府県別)」(令和8年10月22日現在)でも、神奈川県は4品目です。同じ一覧では、京都府が19品目、東京都が23品目で、全国の合計は247品目になっています。

なお、特設サイトの「神奈川の伝統工芸品」のページと県の大会ページは、指定前の全国244品目、県内3品目の数字のまま説明されています。新しい数字を知りたいときは、10月22日以降に出された経済産業省や県の資料を見るのが確実です。

県の記者発表資料によると、11月7日から9日のKOUGEI EXPO in KANAGAWAでは、実際にからくり箱を開ける体験ができます。特設サイトの神奈川の展示・イベントのページにも「からくり体験」のコーナーがあり、秘密箱やからくり箱の仕掛けを解きながら、職人が作品に込めた技術とアイデアにふれられると紹介されています。指定から3週間たたないうちに、新しい伝統的工芸品を手に取れる機会になりそうです。

神奈川の伝統的工芸品と郷土工芸品

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開催県の神奈川には、国の指定を受けた工芸品のほかにも、地域で受け継がれてきた郷土工芸品があります。それぞれの特徴を見ていきます。

鎌倉彫と箱根寄木細工、小田原漆器

特設サイトの「神奈川の伝統工芸品」のページは、からくり細工より前から指定されている3品目をくわしく紹介しています。鎌倉彫は、今から800年ほど前の鎌倉時代に、中国から禅宗とともに伝わった彫漆の技法の影響を受け、仏師たちが仏具や仏像を作ったことが始まりと言われています。室町時代には仏具、江戸時代には茶道具、明治・大正時代には生活工芸品と、時代とともに作られる品が少しずつ変わってきました。

鎌倉彫の特徴は、花鳥などの題材をレリーフ状に彫刻したあと、漆塗りを何度も繰り返して仕上げるところです。堅牢で、気品と風格と美しさを備えた彫漆工芸品として、昭和54年に伝統的工芸品に指定されました。

箱根寄木細工は、江戸時代末期に箱根畑宿にいた石川仁兵衛が、箱根山の豊かな森を生かして作った木工品が始まりと言われています。色や木目の違う木を寄せ合わせ、精緻な幾何学文様を作るのが特徴です。文様を作った一定の厚みのある「種板」を薄く削って木製品の外側に張る「ヅク貼り」と、種板を加工して作る「ムク作り」の2つの技法があります。当初は乱寄木や単位寄木文様のような比較的シンプルな柄が主流でしたが、機械や加工方法が発達し、今では緻密でさまざまな模様が作られるようになりました。

小田原漆器の起源は、室町時代中期ごろと言われています。当時の小田原には、ろくろ挽きを得意とする集団が住んでいて、箱根や伊豆の豊富で良質な木材を使った器作りが始まりました。はじめは木地のまま器を作っていましたが、相模漆が採れるようになって漆塗りが加わり、今日の小田原漆器が生まれたとされます。

小田原漆器は、素材を生かした美しい木目が際立つ艶やかな仕上がりで、丈夫でゆがみが少なく実用性に優れています。高い挽物技術で木地を作り、トクサやペーパーで磨き上げたあと、生漆を何回も摺り込む「すり漆塗り」と、透き漆を重ねて仕上げる「木地呂塗り」を行うのが特色です。箱根寄木細工と小田原漆器は、どちらも昭和59年に伝統的工芸品に指定されました。

協会の指定順の一覧では、鎌倉彫が106番、箱根寄木細工が147番、小田原漆器が148番です。4つ目の箱根小田原からくり細工は245番です。

横浜スカーフや大山こまなどの郷土工芸品

神奈川県内には、国の指定とは別に、各地域で受け継がれてきた郷土工芸品もあります。特設サイトでは、横浜スカーフ、津久井の組紐、横須賀のスカジャン、大山こま、小田原工芸鋳物などが紹介されています。

横浜スカーフは、1859年(安政6年)の横浜開港以来、盛んになった生糸の輸出の流れの中で生まれました。型の上に流した染料を、スケージという道具を使って手作業で染め上げる「手捺染(てなつせん)」という工法が使われています。横浜スカーフの技術は、120年の伝統職人芸として知られています。高度な手捺染の技術と丁寧な縫製が特徴で、特に絹の薄地へのプリント技術は世界一とも言われるほどです。明治6年のウィーン万国博覧会や明治13年のメルボルン万国博覧会にも出品されました。

津久井の組紐は、大正10年に旧鳥屋村出身の佐藤時太郎が東京で創業した工場で働いて技術を身につけた津久井の人たちが、村に戻って次々に製紐業を始めたのが始まりです。渋みのある日本古来の色から蛍光色までを組み合わせた組紐は、数百種にもなります。

横須賀のスカジャンは「ヨコスカジャンパー」の略称で、鷲や虎、龍などのオリエンタルな柄を刺繍した、ドブ板通りが発祥のジャンパーです。戦後、横須賀に駐留した米兵が自国へ帰るときのお土産として作られ始めました。

大山こまは、大山詣りの代表的な土産品です。江戸時代に木地師と呼ばれる職人が、大山の豊富な木を使ってお土産用のおもちゃとして作り始めたのが起源とされています。紅、藍、紫の3色が同心円状に描かれ、回すと3色がきれいに調和するのが特徴です。心棒は根本が細く先端に向かって太くなるように削られていて、他のこまがぶつかっても倒れにくい工夫だと説明されています。よく回ることから「金運がついて回る」、丸い形から「円満」と言われ、縁起物としても親しまれてきました。

小田原工芸鋳物は、1534年(天文3年)に河内から移り住んだ山田治郎左衛門が鋳物業を開いたのが始まりで、銅合金の一つである砂張(さはり)の鋳造を得意としています。仏鈴や風鈴は余韻が長く、「鳴物」として評判の高い工芸品です。会場の「かながわ郷土工芸品市」では、こうした郷土工芸品の展示や販売、実演が予定されています。

パシフィコ横浜で見られる神奈川の展示

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会場には、開催県の神奈川が企画する展示やステージ、体験のコーナーが並びます。主な内容を順に見ていきます。

匠の技の実演と神奈川の工芸品市

特設サイトの「神奈川の展示・イベント」のページによると、「匠の技 ライブギャラリー」では、神奈川の伝統的工芸品が職人の手で作られていく様子を目の前で見られます。箱根寄木細工は、カンナで種木の表面を紙のように薄く削り出す「ズク削り」を実演します。小田原漆器は、ろくろで木地を回転させ、自作の刃物で削り出して形をそろえる「木地挽き」です。鎌倉彫は、木槌でノミをたたいて木地を豪快に削る「たたきノミ」を見せてくれます。

「選りすぐり伝統的工芸品市」は、神奈川の伝統的工芸品を手に取って選べる展示販売のコーナーです。県内各地の郷土工芸品が集まる「かながわ郷土工芸品市」もあり、展示や販売、実演を通して地域の手しごとにふれられます。インテリアやインバウンド向けの商品として神奈川の工芸品に関心のある購買・調達の担当者向けには、商談用のスペースも用意されるとのことです。

「かながわ匠マップ」では、神奈川県、横浜市、相模原市、横須賀市、鎌倉市、小田原市、伊勢原市、箱根町の8つの自治体がそれぞれブースを出し、地域の魅力を紹介します。

メインステージの「匠のひびきステージ」では、ゲストによるトークやパフォーマンス、伝統的工芸品の制作実演などが3日間行われます。特設サイトの「スペシャルゲスト」のページで紹介されているのは、堀田真由さん、磯村勇斗さん、松井玲奈さん、一ノ瀬颯さん、2代目横濱スカーフ特別親善大使の落語家・立川うぃんさんの5人です。

ほかにも、人気オンラインゲームと組んだ「KOUGEI×『刀剣乱舞ONLINE』コラボギャラリー」があります。2027年に横浜で開かれるGREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)のオフィシャルサテライトストアも出展し、公式マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」のグッズなどが並ぶ予定です。

「日本ベトナムコラボブース」では、ベトナムの伝統工芸品「バランストンボ」の絵付けを、ベトナムから招いた職人に教わりながら体験できます。ブース内では、畳を使ったアート作品の展示や、日本人アーティストによる切り絵などの実演も行われます。神奈川の工芸だけでなく、海外の手しごととの組み合わせも楽しめる会場です。

先着順のワークショップと酒器の試飲

神奈川のブースには、自分の手でものづくりを体験できる「つくる喜び 工芸体験」のコーナーもあります。申し込みは予約サイト「KOUGEI EXPO in KANAGAWA(RESERVA)」で受け付けていて、どれも先着順です。

予約サイトに並んでいる体験の中から、伝統的工芸品に関わるものを挙げてみます。小田原漆器は、ウッドビーズのアクセサリー作り(30分、1,500円)、針山づくり(20分、1,500円)、研ぎ出し体験(40分、3,000円)の3種類があります。寄木細工のワークショップは4種類から選べて、40分で1,500円から2,000円です。鎌倉彫体験は30分で1,000円となっています。

郷土工芸品の体験もそろっています。津久井の組みひものブレスレット作りは30分で500円、大山こまの絵付け体験は60分で600円です。横浜スカーフに関わる体験としては、スカーフアレンジ教室(60分、無料)と、スカーフ栞作成体験(15分、100円)があります。

ほかにも、かながわの木を選んで作るリュールシロフォン(40分、2,000円)や、傘マーカーなどのタグ作り(15分、800円から2,000円)、柘で彫る落款印(45分、2,000円)、バターナイフづくり(60分、1,500円)があります。子ども宮大工体験は無料で、モバイル茶室での「茶の湯」体験は30分500円です。金額はいずれも予約サイトに表示された税込みの料金です。

津久井の組紐を手がける会社も、Xでワークショップで作るブレスレットについて投稿していて、好きな色で作ってほしいと呼びかけていました。

「工芸で味わう かながわ酒肴バー」では、神奈川の地酒を工芸品の酒器で試飲できます。試飲料金は1杯300円で、プレミアム酒は1杯500円です。工芸品の酒器を使えるのは、10時から13時の1部と、14時から17時(9日は16時まで)の2部の2部制で、各回先着30名、1日60名までとなっています。

限定数が終わったあとは、プラスチックカップでの有料試飲に切り替わります。工芸品の酒器は試飲用のため持ち帰れず、気に入った酒器は会場の伝統的工芸品市で探す流れです。20歳未満の人には酒類が提供されません。

全国の産地ブースと会場の外の催し

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会場には神奈川だけでなく、全国の産地が体験や実演、販売のブースを出します。屋外の催しや、大会のあとに産地を巡るツアーもあわせて見ていきます。

TEWAZA LIVEとCRAFT MARKET

特設サイトの「全国の展示・イベント」のページでは、全国から集まる産地の企画が紹介されています。「TEWAZA LIVE」は製作体験と製作実演のブースで、「出展者一覧」には体験の内容や料金、時間も載っています。

製作体験では、たとえば津軽塗の箸の研ぎ出しが3,000円で約20分です。宮城伝統こけしの絵付けは2,000円で約30分から60分、京友禅の引染ハンカチは3,000円で約20分から25分となっています。播州そろばんのマイそろばん作りは、9桁が2,000円、12桁が2,500円、15桁が3,000円です。こけしの産地や系統については「こけしの系統は11種類」で紹介しました。

製作実演には、樺細工の茶筒作り、東京銀器の器作り、九谷焼の絵付け、山中漆器の蒔絵、熊野筆の筆づくり、伊万里・有田焼のろくろ、本場大島紬の機織りなどが並びます。九谷焼と伊万里・有田焼の実演は、それぞれの伝統工芸士会が出展者です。伝統工芸士の制度は「伝統工芸士になるには」にまとめています。

展示・販売の「CRAFT MARKET」には、織物、染色品、陶磁器、漆器、木工品・竹工品、金工品、仏壇・仏具、和紙、文具、石工品、人形・こけし、その他の工芸品の12の業種の産地が出店する予定です。たとえば織物では西陣織や村山大島紬、金工品では南部鉄器や高岡銅器、その他の工芸品では江戸硝子や甲州印伝が並びます。奈良筆の産地組合のXにも、体験と販売の両方のブースに出るという投稿がありました。

全国の展示・イベントのページでは、伝統的工芸品の産地を対象にしたコンクール「令和8年度 伝統的工芸品公募作品展」の展示も紹介されています。「内閣総理大臣賞」などの賞を受けた作品をはじめ、審査会を経た全作品が並ぶ予定です。

全国33産地の工芸品が入った「伝ガチャ」もあり、織物や陶磁器、漆器など、何が出るかはお楽しみという企画になっています。2026年の特別展示としては、伝統的工芸品の素材にふれて比べられる「KOUGEI マテリアルマッチ」、神奈川の暮らしの場面を食卓で表した「Bay Arc Table テーブルコーディネート」、ラッキー工芸品がわかる「KOUGEI おみくじ」が用意されています。

スタンプラリーと産地を巡るツアー

特設サイトの「屋外・関連イベント」のページでは、会場の外でも楽しめる企画が紹介されています。工芸スタンプラリーは、展示ホールや屋外会場を巡ってスタンプを集める企画で、全部集めた人には数量限定でノベルティが贈られます。

臨港パークの「みなとKOUGEIフードフェス」は、神奈川ゆかりのグルメなどを出すキッチンカーが集まる催しです。プラザ広場の「かながわ彩祭り」は、神奈川の「おいしい」「楽しい」「すごい」を集めた催しで、県内物産の販売やステージパフォーマンスで地域ごとの魅力を紹介する予定です。

大会のあとには、横浜駅発着の産地周遊ツアーが3コース組まれています。料金はどれも8,800円(税込)で、定員は各40名です。申込受付は10月31日(土)の正午に始まり、先着順で締め切られます。

11月29日(日)の鎌倉&横須賀ツアーは、「YOKOSUKA軍港めぐり」のクルーズを楽しんだあと、スカジャンのメッカとされるどぶ板通りで散策と昼食をとります。午後は鎌倉へ移り、鎌倉彫会館で鎌倉彫の制作体験に挑戦し、鶴岡八幡宮や小町通りを自由に散策する行程です。海軍ゆかりの歴史とアメリカンエリアのにぎわい、古都の伝統工芸を一度に体感できるコースとして紹介されています。

12月8日(火)の津久井&伊勢原ツアーは、大山阿夫利神社を参拝し、参道の金子屋で大山こまの歴史にふれて買い物を楽しみます。昼食後は相模原へ移り、株式会社イノウエで組みひも体験に挑戦する流れです。

12月12日(土)の箱根&小田原ツアーでは、箱根寄木細工の制作体験と箱根湯本駅周辺の散策を楽しめます。昼食は小田原漁港の海の幸で、午後は小田原城や小田原駅周辺の商店街を自由に散策し、城下町の歴史にふれる日帰りの旅です。工芸体験と観光、グルメを組み合わせた行程です。

3つのツアーを並べると、国の伝統的工芸品では鎌倉彫と箱根寄木細工の制作体験が行程に入っています。郷土工芸品では、大山こまと津久井の組紐、スカジャンが生まれたどぶ板通りを訪ねる日程です。

同じページでは、地域に根付いた郷土工芸の産地を巡るツアーも紹介されています。11月の3日間で終わらず、12月まで神奈川の工芸にふれる機会が続く組み立てです。

まとめ:伝統的工芸品月間2026の5つの要点

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  1. 伝統的工芸品月間は1984年度から続く11月の月間で、2026年度の全国大会は第43回、神奈川県で初めての開催
  2. メインイベントは11月7日から9日、パシフィコ横浜で10時から17時(9日は16時まで)、入場は無料
  3. 10月22日に箱根小田原からくり細工、京竹工芸、京七宝が指定され、伝統的工芸品は247品目、神奈川県は4品目になった
  4. 会場では鎌倉彫や箱根寄木細工、小田原漆器の実演と、先着順で予約するワークショップが用意されている
  5. 全国の産地のTEWAZA LIVEやCRAFT MARKETのほか、12月まで産地を巡る3つのツアーが組まれている

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この記事を書いた人

日本の行事や工芸、文化の背景を調べ、正確で親しみやすく伝える編集部です。

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